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ヘリコプターによる災害時の医療材料等輸送訓練

東日本大震災以降、熊本地震をはじめ、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)、大阪府北部地震、北海道胆振東部地震など、日本各地で多くの災害が発生しており、 エム・シー・ヘルスケアグループでは、陸路・海路・空路からそれぞれ物資を輸送できるよう、様々な手段を検討しております。

エム・シー・ヘルスケア株式会社(以下、弊社)は、2018年11月18日(日)に、災害拠点病院であり、弊社SPD顧客である焼津市立総合病院の地震防災訓練の一環として、空路・陸路を活用したヘリコプターによる医療材料等の物資輸送訓練を実施致しました。

<訓練に関する焼津市のプレスリリースは、こちらからご確認いただけます>

訓練の目的について

弊社は、SPD事業における災害時の最優先課題を、「如何にして顧客である病院に医療材料等の供給を継続するか」と位置づけています。今回は、陸路が途中で分断されていることを想定し、「空路を活用した医療材料等の供給を予定通りに運用できるか」を検証することを目的としました。

訓練方法と使用したヘリコプター

訓練方法としては、空路を活用した医療材料等の物資輸送(関東物流センターから焼津市立総合病院)とし、Sicorsky社製 S76(運航:朝日航洋株式会社)を使用しました。本機体は、中型機にあたり、初動対応時に必要な最低限度の医療材料等を搬送できる機体として選択しました。

午前7:30 東京ヘリポート

東京ヘリポートでの物資積込み

午前7:30、弊社関東圏最大の医療材料倉庫である関東物流センター(埼玉県三郷市)から、東京ヘリポート(東京都江東区新木場)へ物資を陸路輸送し、ヘリコプター内に積込みを行いました。

今回積載した物資は、オリコン20ケース分の医療材料、飲料水8箱です。医療材料とは、主に、医療機関内で治療等のために利用される物品です。医療材料の中には綿棒・ガーゼなどの消耗品から、手術で利用する物品、透析患者の生命維持に必要な物品まで様々なものがあります。

午前8:45、東京ヘリポートを離陸し、空路による医療材料等の物資輸送を開始しました。

午前9:45 焼津港臨時ヘリポート

焼津港臨時ヘリポートでの物資積替え

午前9:45、定刻通り焼津港臨時ヘリポートに、医療材料等の物資を積載したヘリコプターが着陸しました。着陸後、安全確認の上、弊社車両への積替えを行い、焼津市立総合病院の先導車に従い、病院に向けて出発しました。

午前10:05 焼津市立総合病院

病院での物資受渡し

午前10:05、医療材料等の物資が、焼津市立総合病院に到着しました。弊社車両から台車に積替えを行い、平時もSPD業務の窓口となっている、用度施設課内に運ばれました。

午前10:20、用度施設課の方が納品物資の数量確認を行い、受渡し完了となりました。

午前11:20 訓練終了

訓練の講評、病院長挨拶

午前11:20、全ての訓練が終了し、DMAT(災害派遣医療チーム)からの評価や病院長の関先生による挨拶が行われました。

ヘリコプターによる物資輸送のほか、今回の訓練では、医療救護訓練(トリアージ訓練等)や、他病院DMAT(災害派遣医療チーム)による観察・評価、JA大井川との食料調達訓練、地下水システム給水訓練などが行われました。

訓練を終えて

今回の訓練に際しまして、ご多忙の中ご協力をいただきました焼津市立総合病院の皆さま、および関係各所の皆さまに、心より感謝申し上げます。訓練だけではなく実際の災害対応時も、医療材料等の輸送を円滑に進めるためには、自治体、病院など関係各所との協力は必要不可欠です。

非常時でも医療材料等の供給をし続けるよう最大限努力をするのは、SPD事業者としての弊社の使命と考えております。実際の災害では予想できない出来事が起きることがあります。今後も定期的に災害訓練を行い、弊社が取れる、より実践的な体制を整備していきたいと考えております。