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【コラム】病院のパートナーとして医療の最前線を預かる「サポーター」の使命とは(後編)
■前編はこちらからご覧いただけます。
■仕事の難しさも、面白さも、すべては「人」の中に
現在担当している病院の現場では、常駐する社員は私一人だけです。日々の物流実務を支えてくれているのは、病院の規模にもよりますが、3〜5名ほどのパートスタッフの皆さんです。年齢層は私の親世代にあたるようなベテランの方も多く、新卒で入社した当初は、知識も経験も浅い自分が「社員」という立場で指示を出したり、現場をまとめたりすることに、正直とても気後れしていました。
そんな中で私が意識するようになったのは、「仕事、仕事」と肩肘を張りすぎず、自分の思いや考えも本音で伝えながら、一人の人間として向き合うことでした。単なる業務連絡だけで終わらせず、何気ない世間話や雑談も積極的に交わして、まずはお互いの人柄を知ることから始めました。業務としてやるときはきちんとやるけれど、できるだけ温かい雰囲気を作りたい。そうした心がけを重ねるうちに、今では親世代のパートスタッフの皆さんとも、なんでも話せる本当に心強いチームワークを築くことができています。
もちろん、現場の最前線を一人で預かっている以上、良いことばかりではありません。自分なりに一生懸命やっているつもりでも、病院職員の方から「前の業者さんはこうだったのに」「運用のやり方がわかりづらい」など、直接厳しいお声をいただくこともあります。自分の力不足を感じて、落ち込む日もありました。
そんなとき、私を救ってくれるのが「一人きりにさせない」という周囲のサポートです。年の近い先輩も、ベテランの先輩も、私が悩んで電話をかけると、いつでも忙しい手を止めてじっくり耳を傾けてくれます。また、事前に相談・調整の上、しっかりと有給休暇を取得することができます。私が休んでいる間は、代わりに先輩や上長が現場に入ってサポートしてくださるので、安心してリフレッシュできます。自分でスケジュールをコントロールできるため、オンとオフのメリハリをつけながら、健康的に、前向きに働き続けることができています。
【休日は趣味の旅行に出かけて、リフレッシュしています】
この仕事を続けていてつくづく感じることは、仕事の悩みや壁になるのはいつも「人」ですが、それを乗り越える原動力や、仕事の本当の面白さを与えてくれるのもまた「人」だということです。病院職員の方々とこれほど近い距離で、毎日顔を合わせるパートナーとして深く関わるからこそ、日々の信頼関係の積み重ねがダイレクトに自分に返ってきます。
以前、しばらくタイミングが合わずにお会いできていなかった看護師の方と久しぶりに顔を合わせたとき、「最近見かけなかったから寂しかったよ!」と笑顔で声をかけていただいたことがありました。また、産休や育休に入る看護師の方から、「私が復帰するときも、小阪田さんが現場にいてくれたら本当に心強いな」と言っていただけたときは、胸が熱くなるほど嬉しかったです。
過去には、当社が病院に入ることに対してあまり好意的な目を向けてくださらなかった看護師の方もいらっしゃいました。それでも諦めず、毎日誠実に現場へ足を運び、丁寧に向き合ってコミュニケーションを重ねていきました。数カ月後、その方との関係性がすっかり良好になり、笑顔で頼りにされるようになったときの手応えは、今でも私の確かな自信になっています。大変なことはたくさんありますが、それを遥かに上回るやりがいと温かい言葉に恵まれています。
■現場での知恵と経験を未来へつなぐ「恩送り」
入社から3年が経ち、同期の中からも新しくインストラクターとなって後輩の育成に携わるメンバーが出てきました。私もこれまでに3つの病院を経験させてもらい、多くの先輩方から本当にたくさんの温かいサポートと知識を注いでもらいました。
今度は、自分が先輩たちからもらってきたものを、「恩送り」として次の世代の若手たちへ還していく番だと思っています。かつて私が先輩のアドバイスに救われたように、今度は私が後輩たちの悩みを受け止め、その挑戦をそっと支えられる存在になりたいです。また、これから先、自分自身のライフステージや社内での役割が変わっていったとしても、自立した一人の担当者として、医療の現場を支え続けることが私の目標です。
最後に、これから就職という大きな転機を迎える学生の皆さんへお伝えしたいことは、自分らしく自然体でいることの大切さだと思います。毎日慣れない就活を続けていると、「周りの目が気になる」「会社に評価されなければならない」と身構えてしまい、不安やプレッシャーを抱え込んでしまうこともあるかと思います。
そんなときは、「就活は会社に選ばれるための場ではなく、自分に合うパートナーを探す場所」だと、少し肩の力を抜いて考えてみてください。私自身の経験を思い起こしても、そうやって見方を少し変えるだけで、すっと心が軽くなり、自分らしく等身大の姿で臨めるようになると思います。
現在の日本の医療業界は、さまざまな課題を抱えていて決して簡単な状況ではありません。しかし、病院はいつの時代も地域の暮らしと安心を守る大切な砦です。そんな医療現場を裏側から支える私たちの仕事は、本当に誇りを持てる仕事だと実感しています。現場では一人で判断を迫られる瞬間もありますが、絶対に一人きりにさせない温かいチームがいつも後ろで支えています。志を高く持って、この重要なインフラを一緒にサポートしていける仲間を迎えられたら、これほど嬉しいことはありません。
(本記事は2026年7月に取材した内容に基づいています)
