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- 【コラム】現場とデータで導く、手術室支援の新しいかたち――リモート×出張で広がる経営支援(前編)
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【コラム】現場とデータで導く、手術室支援の新しいかたち――リモート×出張で広がる経営支援(前編)
エム・シー・ヘルスケア株式会社
事業開発部 手術室支援ユニット 元川さん
(はじめに)
品川本社に所属しながら大阪を拠点に、在宅勤務と出張を組み合わせて全国の病院を支援しているのが、エム・シー・ヘルスケア株式会社(以下、MCH)事業開発部 手術室支援ユニットの元川さんです。手術室やカテーテル室の稼働分析システム「OCV」の導入支援と運用改善を担い、病院経営の改善に取り組んでいます。医療現場で培った経験を土台に、データ分析と現場支援の両輪で課題解決に挑む専門職です。地理的な距離を感じさせないチーム連携の中で、病院本位の支援を全国に広げています。
■ベンダーフリーの立場で病院本位の支援
兵庫県出身の元川さんは、学生時代から「就職したら、きちんとした専門性を身につけたい」との思いを抱いていました。文系出身としての自覚もあり、ひとつの分野を掘り下げていくキャリアを志したそうです。
「医療はどこか“かっこよさ”のある仕事だと感じていました。人の命に関わる現場で、専門的な知識や判断が求められる。その世界に関わり続けたいと思ったんです。」
大学卒業後は、医薬品、医療機器や医療材料を扱う複数の企業で営業職としてキャリアを重ねました。主にクリニックや調剤薬局に対する医療用医薬品営業に始まり、上場企業グループでの手術キット営業、そして外資系メーカーでの医療材料営業など、業態の異なるフィールドで実務を積み重ねてきました。現場の医療従事者と日々向き合う中で、提案の精度、交渉の姿勢、成果への責任感を磨いてきたといいます。
こうした多様な経験と医療業界への深い理解が、MCHの上司たちの目にとまりました。転職サイトに登録していた経歴を見た現上司から直接スカウトの声がかかり、最初は軽い気持ちで話を聞くつもりだったといいます。しかし「ベンダーフリーの立場で病院の経営を支援できる」という仕事の内容に触れるうちに、その独自性と社会的意義に強く惹かれていきました。
「知れば知るほど面白いな、魅力的だなと感じました。自分が探していたものはこれかもしれない、そんな“見つけた”感覚がありました。」
2023年11月、MCHに入社。これまでに培ってきた手術室まわりの知見を生かし、病院の経営改善を中立的な立場から支援する仕事に就きました。現場の知識をベースに、データ分析をもとにした提案へとキャリアの軸足を移したことで、医療に携わる新しい形を実感しています。
リモートワークそのものには、前職から慣れていました。だからこそ、MCHの在宅勤務と顧客病院を行き来する働き方にもすんなりと馴染めたといいます。資料をまとめ、提案のシナリオを練り、データ分析を行うといった集中を要する業務は、リモート環境の方が効率的に進められます。一方で、医療現場の空気を感じ、顧客と向き合う時間も欠かせないといいます。
「医療の現場を離れすぎると、自分の感覚が鈍ってしまう気がします。だから、できるだけ直接見て、感じていたいと思うんです。」
医療の仕事は、やはり現場あってこそだと考えています。データを扱う今の仕事でも、現場の手応えを忘れないように心がけています。リモートで培う論理と現場で得る感覚。その両方を往復しながら、元川さんは自らの働き方を磨き続けています。
■データで見える現場、現場で確かめるデータ
現在、元川さんが担当するのは、手術室やカテーテル室の稼働データをもとにした経営分析と、その結果を踏まえた改善提案です。病院の運営データを読み解き、課題を整理し、改善の方向性を示す――いわばコンサルティング業務そのものです。
当初は「自分にできるだろうか」という不安もありましたが、挑戦してみたいという気持ちが勝りました。長年の営業経験で培った行動力と持ち前のタフネスさがあれば、必ず形にできると信じていたといいます。
通常は、月のうち14〜16日は在宅勤務し、5〜6日は顧客病院に出向きます。繁忙期や提案時期には長期出張になることもあります。サービス開始直後の立ち上げ支援では、1か月ほど現地に常駐しながら、他の案件の業務も並行して進めることもあります。2025年5月には、青森の病院でOCVの導入支援に携わりました。
導入支援の段階では、システムを動かすだけでなく、病院スタッフと共に業務の標準化にも取り組んでいます。看護師が担っていたピッキング作業をパート職員でも行えるように手順を整え、教育まで支援しました。誰が担当しても一定の品質で運用できるようになると、病院全体の効率が向上します。
業務の中心は、稼働率や収支の分析です。数字を出して、そこから判断できる材料を提示します。数字の見方や、そこから導き出される改善施策を客観的に示すことがミッションです。なんとなくの肌感覚による判断ではなく、数字に語らせる――それが元川さんの仕事の本質です。
ときには耳の痛い情報を伝えなければならない場面もあります。しかし、それに向き合うことが顧客病院の経営を強くし、結果としてより多くの患者の期待に応え、地域社会への責任を果たすことにつながっていきます。
≪後編へつづく≫
(本記事は2025年10月に取材した内容に基づいています)
